高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2019年9月

後頭部が痛いと危険?

脳神経外科で「後頭部が痛い場合は危険だと聞いて受診しました」と言う方がいます。危険な後頭部痛の代表格はくも膜下出血で、突然に起こる、過去経験のないような激しい後頭部痛が特徴です。多くは脳動脈瘤(りゅう)という血管のこぶの破裂が原因で、放置すると死に至る確率が高くなり大変危険です。脳外科処置が可能な病院を直ちに受診、搬送されるべき病気といえます。

突然発症ではないものの、かなり痛い危険な後頭部痛に、細菌が原因の髄膜炎が含まれます。入院加療を要し抗生物質治療が必要です。抗生物質は効かないのですがウイルス感染によるケースや、極軽微な自然治癒するウイルス性髄膜炎も見受けられます。

命に別状のない後頭部痛として非常に頻度の高い、肩凝り、寝違え、 むち打ち損傷、頸部(けいぶ)病変らも挙げられます。このように後頭部痛には死亡し得る病気から自然に治るものまであり、すべてが危険とは限りません。また、今回ご紹介した病気が必ず後頭部痛で発症するわけではないので厄介です。自己判断せずに専門の医師を受診しましょう。

 

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