高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2016年5月

高齢者の頭部打撲について

頭部打撲は、軽微なものを含めると誰でも経験があるくらい頻度が多いものです。これらは通常なら大事に至ることはないのですが、高齢の方の場合は少し話が違ってきます。それは頭部打撲が原因で頭蓋(とうがい)内出血を起こしているケースがあるからです。

60歳以上、特に70歳以上の方が、仮にコツンとでも頭を打ってしまうと、慢性硬膜下血腫という脳を圧迫する出血が徐々にたまっていき、打撲後1~4カ月が経過した頃に症状を引き起こす場合があるのです。物忘れ、脱力・まひ(片側もしくは両側)、ふらつき、失語(口数が減る、しゃべれない)、頭痛など、さまざまな症状を引き起こします。

多くの場合、手術を要したとしても、ほぼ完全に治りますが、放置すると意識障害に陥るまれなケースも見られるので注意が必要です。心配な方は一度、お近くの脳外科の専門の医師に相談されることをお勧めいたします。

 

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