高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2016年9月

脳のMRI検査って万能?

現代の脳画像検査の主流は磁気共鳴画像装置(MRI)です。磁力を利用するので被ばくがなく骨の画像への影響が少ないため、脳や脊髄など中枢神経系の画像検査に適しており、小さな脳梗塞、脳腫瘍などの検出もできる非常に有用な検査です。最近起こった脳梗塞を、古い脳梗塞と区別することも可能で、責任病巣を見つけやすい利点があります。また造影剤の使用なしで脳血管描出ができます。

万能のように思えるMRIですが、脳卒中の中でも急性期出血や外傷などは、コンピューター断層撮影装置(CT)の方が出血範囲をきれいに写し出します。じっとしているのが困難な脳卒中の方や子どもさんはMRIができないことも多く、ペースメーカー埋め込みの方は適用外です。また、妊婦さんは基本的にお断りしており、体に金属が入っている方、入れ墨がある方(やけどの恐れ)、閉所恐怖症の方はできない可能性があります。

MRIで血管に異常が見えた場合、造影CTや脳血管撮影を追加で行うこともあります。これらの特性を考慮して、医師はMRIかCTかを決定しています。

 

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