2016年10月
脳梗塞とは、脳の血管が詰まってしまい、血液がなくなった結果、その血流で生かされていた部分の脳細胞が死滅してしまう病気です。脳の細胞が死んでしまうなんて、ずいぶん重篤な症状が出るだろうと考える方も多いと思います。
実際、脳の主冠動脈、つまり木でいえば大きな幹に相当する血管が詰まってしまうと、多くの場合、ただでは済みません。半身まひ、意識障害、失語、死亡など重篤な症状が出ることが多いのです。
しかし、主冠動脈から分岐した小さな脳血管が詰まった場合、話は違ってきます。運が良ければ、まったく症状が出ないという幸運もありえます。これを無症候性脳梗塞と呼びますが、非常に多くの高齢者がこのタイプの脳梗塞を持っており、自分には脳梗塞はないと誤認識して生活しているのです。程度によっては治療をした方がよい場合も多いですので、専門の医師に相談するとよいでしょう。
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