高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2017年8月

頭や頸の動脈内腔(ないくう)が狭くなる状態(動脈狭窄)

脳の磁気共鳴画像装置(MRI)、磁気共鳴血管造影装置(MRA)が発達してきた現代では、以前と違って頭部や頸(くび)の動脈の中で、大きな動脈(主幹動脈)については、ほぼ苦痛を感じることなく状態の評価ができるようになっています。

これら主幹動脈の血液が流れる部分が狭くなっていることを、動脈狭窄(きょうさく)と呼んでいます。この狭窄の度合いが強くなると、一過性脳虚血発作(脳梗塞の前駆症状)や脳梗塞を引き起こす場合があり、この動脈狭窄のあるなしを評価しておくことには重要な意味があります。頸部(けいぶ)の頸動脈に関してはエコーでの評価も可能です。脳内の主幹動脈の狭窄評価は頭蓋骨に阻まれてエコーでの評価は通常行われません。

脳動脈の病変というと、脳動脈瘤(りゅう)(くも膜下出血の原因になります)が有名ですが、動脈狭窄ははるかに頻度が多いものですので、覚えておくといいでしょう。病院の検査でも、脳ドックでも評価が可能です。一度、専門の医師に相談されるとよいでしょう。

 

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