2018年11月
脳梗塞が増えています。この時季、寒さを感じることが多くなりました。寒いところに急に出入りしたりすると、動脈が縮み上がって狭くなり、詰まりやすくなるからです。動脈が縮むと、末梢抵抗が大きくなり同時に血圧も上がります。ですから、動脈壁が破綻して、脳内出血も起きやすくなるのです。
また脳動脈瘤(りゅう)という動脈の瘤(こぶ)を頭の中に持っている人では、血圧が上がるこの時季、この瘤が破れてくも膜下出血となる方が増えます。これらの理由から、晩秋から冬にかけて脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血などを総称した、いわゆる脳卒中(脳血管障害)が多くなるわけです。
寒いときには夏と比べて、水分補給が少なくなりがちです。心臓や腎臓に問題がなければ、これに留意し水分補給を心がけ、防寒に努めましょう。寒暖差は非常に危険です。トイレ、脱衣所、お風呂などの暖房も寒さが本格化する前に用意しておくといいでしょう。屋内外を問わず、ちょっとだからと言わず、小まめに上着を羽織ることも予防になります。
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