2018年12月
寒くなるこの時期、脳梗塞が増えてきています。脳梗塞は脳動脈が詰まって、脳組織が死んでしまう病気です。脳梗塞を起こすなんて、元々さぞかし脳の状態が悪かったのだろうと想像するかもしれません。もちろん、そういう患者さまも数多くいらっしゃいます。ところが、脳梗塞には脳以外の原因に由来のものが、比較的、多く含まれていることは意外に知られていません。
心臓が規則正しく鼓動しない不整脈という言葉を耳にしたことがあると思います。その中でも心房細動という不整脈は、脳梗塞の原因として有名です。脳動脈を詰まらせてしまう塞栓(そくせん)が心臓内や血管内で剝がれて脳に流れていきやすくなるのです。この他、心臓弁膜症、心臓内腫瘍、感染性心内膜炎らも存在するだけでも塞栓源となり得ます。足を長時間動かさない場合(エコノミークラス症候群が有名)や骨折、脱水なども原因になり得ます。特に心房細動は脳梗塞原因として頻度が多いのですが、脳梗塞予防に有効な治療法もありますので専門の医師への相談をお勧めいたします。
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