2019年12月
冬場は脳梗塞が増える時期です。寒い所に急に出入りすると、動脈が収縮して詰まりやすくなるからです。動脈が縮むと、末梢(まっしょう)抵抗が大きくなるので同時に血圧も上がります。従って動脈壁が破れて脳出血も起こりやすくなります。また脳動脈瘤(りゅう)を頭の中に持っている場合、血圧の上昇により瘤が破れてくも膜下出血となる方もいます。このように晩秋から冬にかけて、脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血などを総称した、いわゆる脳卒中(脳血管障害)が多くなります。
寒いときは夏と比べて補給を怠りがちですが、脳梗塞につながりかねないので、心臓や腎臓に問題がない方は水分補給を心掛け、防寒に努めましょう。ヒートショックをもたらす寒暖差は脳卒中を誘発しやすく非常に危険です。トイレ、脱衣所、お風呂などの暖房も寒さが本格化する前に用意しておきましょう。屋内外を問わず、少しの間だからと言わず、小まめに上着を羽織ることも予防になります。早朝の散歩も可能なら、昼前後に時間変更するといいでしょう。
© KOCHI EAST CLINIC. All Rights Reserved.