2021年1月
脳の血流を担う最も大きな動脈を内頸(けい)動脈といいます。この動脈は左右に1本ずつあり、頸部で詰まりやすいことが昔から知られています。動脈硬化、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙、飲酒、塩分過多などさまざまな要因が影響し、プラークと呼ばれる塊が動脈壁にへばりつき、血が流れる部分を狭くして脳血流を低下させ脳梗塞を発症します。またプラークが剥がれて血流に乗って脳に流れていき、詰まって脳梗塞を起こす場合もあります。
しかし、狭窄(きょうさく)が軽度な間は無症状なので自分では気が付きません。
初期段階で発見すれば生活習慣の改善や内服治療でも悪化防止が期待できます。
病状が進んだケースに対する外科的治療としては、内頸動脈内膜剥離術というプラーク除去手術と、ステント留置術という血管内手術の、二つの治療法があります。頸部内頸動脈狭窄症は、痛みを伴わない磁気共鳴画像装置(MRI)や頸部エコーで診断が可能ですので、気になる方は主治医に相談してみてください。
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