2021年9月
脳の病気で半年ごとや1年ごとに、磁気共鳴画像装置(MRI)などによる画像追跡を受けている方がたくさんいらっしゃいます。当初は医師の診断で経過観察が可能であるものの、基準を超える変化があれば、大きな症状が起きる前に、なんらかの対処をするためです。三つの例を挙げます。①脳の大きな動脈の内腔(ないくう)が狭くなっている場合(動脈狭窄(きょうさく))、悪化すると脳梗塞が起こりますが、基準を超える進行を把握すれば動脈内腔を広げる処置が可能です。②脳腫瘍では、画像追跡を怠ると、安全に手術できる段階を通り越して、手術リスクが増してしまうことがあります。③脳動脈瘤(りゅう)では、サイズや形状の変化から事前処置につなげることで、くも膜下出血を未然に防ぐことも可能です。
①②③は例ですが、自己判断で画像追跡を止めてしまうと、命を落としかねない危険な状態を招いてしまうので、注意が必要です。
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