高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2022年7月

脳に向かう動脈の内腔が狭くなる状態(動脈狭窄)

脳の磁気共鳴画像装置(MRI)、磁気共鳴血管撮影(MRA)が発達してきた現代では、頭部や頸部の大きな動脈(主幹動脈)については、ほぼ苦痛を感じることなく血管の状態評価ができるようになりました。

これら主幹動脈の血液が流れる部分が狭くなっていることを、動脈狭窄と呼んでいます。この狭窄の度合いが強くなると、一過性脳虚血発作(脳梗塞の前駆症状)や実際に脳梗塞を起こしてしまう場合があり、この動脈狭窄のあるなしを早くから評価しておくことには重要な意味があります。頸部の動脈に関してはエコーでの評価も可能です。脳内の主幹動脈の狭窄評価は頭蓋骨に阻まれてエコーでの評価は通常行われませんのでMRAが役立ちます。

脳動脈の病変というと、脳動脈瘤(くも膜下出血の原因になります)が有名ですが、動脈狭窄ははるかに頻度が高いものですし大事に至る前にステントの留置や手術が行われることもあります。病院の検査でも、脳ドックでも評価が可能です。一度、専門の医師に相談されるとよいでしょう。

 

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